日本におけるHIVへの誤った知識と偏見は?
日本におけるHIVへの誤った知識と偏見は?
日本におけるHIVに対する偏見についての横断研究です。
【概要】
2013年に日本の3,055人の非医療者が回答しました。
40%で偏見をもっており、34%が感染を恐れて接触を避けると回答しました。
HIV/AIDSの知識が多いほど、否定的な態度が少ない傾向にありました(OR 0.39, 95%CI 0.31〜0.48)。
健康意識が高いほど、否定的な態度が多い傾向にありました(OR 1.97、95%CI 1.50〜2.58)。
【感想】
U=U(Undetectable=Untransmittable):効果的な抗HIV治療を受けて血液中のHIV量が検出限界値未満にコントロールされていれば、性行為で感染することはありません。
本横断研究がされた2013年時点では、3分の1以上の方が偏見をもって接触を恐れています。
2016年にコンセンサスが発表され、日本エイズ学会で2018年にU=Uの支持が発表されています。
現在は偏見が減少し、差別的な態度をとる方が少なくなっていると信じると共に、いまだ偏見を持っている方には丁寧に説明することが重要だと思います。
【原著】
Association of knowledge of HIV and other factors with individuals' attitudes toward HIV infection: a national cross-sectional survey among the Japanese non-medical working population.
論文の詳細はこちら→ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23874644