内部障害・重度障害・がん・難病・終末期に特化した熊本の訪問看護ステーション

在宅の終末期患者の心理的苦痛は家族の介護負担感と相関する?

在宅の終末期患者の心理的苦痛は家族の介護負担感と相関する?

概要

ニューヨークの在宅ホスピスを提供する訪問看護サービスを利用し、永眠された患者のうち基準を満たした351名が対象となりました。(患者の平均年齢:83.4歳、介護者の平均年齢:59.7歳)
人生の最後の週において、46.4%の患者で中等度〜高度の不安を、43%の患者で中等度〜高度の抑うつを認めました。
不安・抑うつ共に、介護者の介護負担感と有意に相関し(相関係数:0.22〜0.55,P<0.01)、年齢と有意に逆相関していました。(相関係数:-0.16〜-0.17,P<0.01)
終末期患者の心理的苦痛は、介護負担の予測因子となる可能性が示唆され、EOLにおける患者の心理的ニーズに対処する必要性が強調されました。

感想

エンドオブライフ(EOL)ケアにおいて、苦痛を取り除くことはケアにおける一つの目標であると思います。
全人的苦痛は、身体的苦痛・精神的苦痛・社会的苦痛・スピリチュアルな苦痛の4分野に大別されます。このうち、不安・抑うつは精神的苦痛に分流されます。
本研究によると、最期の1週間で半数近くの患者が中等度〜高度の精神的苦痛を残していることになり、心理的サポートの重要性が強調されています。
家族の介護負担感との関係は納得の結果であり、本文における「When a patient suffers, the whole family suffers as well.(患者が苦しむとき、家族全員もまた苦しみます。)」が的確で印象的でした。

原著

Prevalence, Severity, and Correlates of Symptoms of Anxiety and Depression at the Very End of Life
論文の詳細はこちら→ https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31004771/

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