WHOの推奨する手指衛生は?
WHOの推奨する手指衛生は?
在宅ケアにおいても、利用者・支援者の身を守るために手指衛生は重要です。
手洗いの基本、手指衛生の5つのタイミングなどを今一度、おさらいします。
【概要】
WHO(世界保健機関)の手指衛生ガイドラインのご紹介です。
全文PDFはこちら
手指衛生の遵守率は、医療機関で38.7%と低いことが指摘されています。重要なのは手指衛生を適切なタイミングで行うことと、適切な方法で行うことです。
■手指衛生の5つのタイミング
① 患者に触れる前( 微生物から患者を守る )
② 清潔・無菌操作の前( 患者の体内に微生物が侵入することを防ぐ )
③ 体液に曝露された可能性のある場合( 医療従事者を守る )
④ 患者に触れた後(医療従事者と清潔な環境を守る)
⑤ 患者周辺の環境・物品に触れた後(医療従事者と清潔な環境を守る)
■アルコール消毒ではなく石鹸と流水で手洗いすべき場面は
① 手指が肉眼的に汚れた場合
② 体液で汚染された場合
③ トイレを使用した後
④ 芽胞形成性病原体に暴露した場合
【感想】
手指衛生は、患者(利用者)だけでなく、医療従事者や環境も感染から守ります。
医療機関においても適切な手指衛生は遵守されていないことが多く、改めて手指衛生の方法とタイミングを覚えておくことが重要だと思います。
在宅ケアにおいては、60〜80%アルコール製剤を携帯しておくことが必須であると思います。これは、医療職のみでなく介護職やその他の支援者においても周知されている必要があると思います。
ちなみに90%以上の高濃度アルコールでは殺菌効果が低下するそうです。
【原著】
WHO Guidelines on Hand Hygiene in Health Care: First Global Patient Safety Challenge Clean Care Is Safer Care.
論文の詳細はこちら→ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23805438