「手洗い」の検索が多い国は感染拡大しにくい?
「手洗い」の検索が多い国は感染拡大しにくい?
概要
日本を含む21か国の、2020年1月19日〜2月18日の「手洗い」と「フェイスマスク」の検索数と、COVID-19の対数増加を調査しました。
「手洗い」の検索数の増加とCOVID-19の拡散速度の低下は、相関関係にありました(ピアソンの相関係数-0.70、P <0.001)。
国民の手洗いに対する意識が、パンデミックの緩和に最大の利益をもたらすのかもしれないと結論しています。
感想
新型コロナウイルスCOVID-19の感染拡大の速度は、各国により大きく異なります。
行政の判断や政策の良し悪しが論じられることが多いと感じますが、実際は市民一人一人の意識や行動による影響が大きいのではないかと思います。
国民の感染対策に関する意識を、国別のGoogle検索クエリで評価するというユニークな研究のため目を引きました。
現在はテレビやSNSなどにより受動的に得られる情報量が多いため、「自分にとって本当に必要な情報を取りにいく」という行動が少なくなっているように感じます。
原著
Google searches for the keywords of "wash hands" predict the speed of national spread of COVID-19 outbreak among 21 countries.
論文の詳細はこちら→ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32283286