被介護者の満たされないニーズに関する介護者の要因は?
被介護者の満たされないニーズに関する介護者の要因は?
被介護者が「満たされていない」と感じるニーズに関連する介護者の要因を検討した論文です。
【概要】
被介護者のうち44.3%が1ヶ月間に少なくとも1つの満たされていないニーズを抱えていました。
介護者が若い、介護者が息子である、介護者が同居していない、補助的に有給の介護者がいると、よりニーズが満たされていない傾向にありました(P<0.01)。
介護者に2つ以上の満たされていないニーズがあると、その介護者は100時間/月以上を介護に費やし、精神的・身体的に介護が困難だと感じ、重要な参加が制限されていました。
【感想】
介護者は「介護を受ける方のニーズが満たされているか?」を知りたいと思いますが、一方、被介護者は自分のニーズが満たされていないことを隠す傾向にあるのではないかと感じます。
介護サービスを利用している場合の方が、ニーズが満たされていないと感じやすいというのは、興味深い結果です。
家族介護・介護サービス・インフォーマルサービスの違いを、「期待値」「関係性」「費用」などからも整理する必要があると思います。
【原著】
Family Caregiver Factors Associated with Unmet Needs for Care of Older Adults.
論文の詳細はこちら→ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27935019