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効果が得られにくい社会支援ネットワークとは?

効果が得られにくい社会支援ネットワークとは?

「効果が得られにくい社会的支援」を分析した統合的レビューです。

【概要】
121文献が取り込まれ、24文献がレビュー対象となりました。
3つの側面から効果の無い社会的支援の特徴を抽出されました。
①構造:ネットワークの大きさ、密度、構成などの非効率性。
②機能:不十分な社会的支援の提供、ニーズへの不十分な対応、保健サービスへの受入不足、危険な行動への奨励
③活動:介護者への過負荷、偏見、プライバシーの軽視、一部のメンバーの支援機能の変更
看護師などの専門家は、個人・家族・コミュニティにケアを提供する場合、社会支援ネットワークの非効率性に注意する必要があります。この状態で支援を継続すると、人生の負の状態の悪化または延長につながる可能性があります。

【感想】
ネットワークやコミュニティで社会的な支援を展開することは、地域包括ケアを考えるうえで重要です。
しかし、どのようなネットワークで支援しても効果的というわけではなく、かえって当事者の状況を悪化させたり、困惑させたりすることがあることに注意しなければなりません。
「効果的な社会的支援」ではなく「無効な社会的支援」を分析しているところが、この論文の面白いところだと思います。
在宅ケアでも良いところにフォーカスしがちですが、その副作用や不適合にも気を配りたいと思います。

【原著】
Characteristics of the ineffective social support network: integrative review.
論文の詳細はこちら→ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30365757

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